参考書・問題集

通関士試験は、市販の参考書(テキスト)・問題集を使用しての独学でも十分に合格を狙えます。
ここに鬼通関の主観に基づいた論評を紹介させて頂きますので、ご購入前の参考にして下さい。

参考書(テキスト)

第1位
■通関士完全攻略ガイド ヒューマンアカデミー著
2017年度版
どんなハードな学習にも耐えうる、現時点では最も良くできた参考書だと思います。
本文中に「理解のポイント」と題された補足説明がかなりの頻度で出てきますし、本の両端のスペースにはワンポイントアドバイスや難しい用語の解説も載っています。
巻末に収録されている練習問題も要点を押さえたなかなかに手応えがあるもので、参考書としての完成度はかなり高いと言ってよいでしょう。
ただ1つの難点は、近年の通関士試験の難化傾向を意識しすぎるあまり、関連する法令の条文を軒並み掲載しようとしていることです。
明らかに年を追うごとに本が分厚くなっており、重要な学習事項の取捨選択が難しくなる傾向にあります。
もう少し学習内容の階層や重要事項の順位が明確にされれば、完全無欠の参考書になると思います。

第2位
■通関士試験合格ハンドブック 片山立志著
2017年度版
通関士受験指導のパイオニア・片山立志氏執筆の一冊であり、鬼通関を合格させた参考書でもあります。
特筆すべきは片山氏の語り口調による解説が随所に見られ、講義を聴いているような感覚で学習を進めることができる点です。
「ココが狙われる」と題された補足説明はその名の通り重要な留意点をズバリと突いていますし、初学者にとっては一番理解しやすい参考書と言って良いかもしれません。
ただしヒューマンほど細部を網羅した参考書ではありませんので、問題集は収録問題数の多いものを選んで補完するようにするとベストだと思います。

第3位
■通関士試験の指針 日本関税協会編
近年はかなり砕けた表現が使用され、わかりやすい内容になってきました。
ただ、法令の条文についてのアナウンスを行い、それについて理解を求めるという基本スタンスは依然変わっていないように感じられます。
法律の条文をベースに話が進められていくわけですから、現在通関業務に従事されている方にとっては、最も頭に入ってきやすい参考書なのかもしれません。

第4位
■通関士スピードテキスト TAC通関士講座著
2017年度版
学習内容がかなり集約・要約された参考書で、分厚さがヒューマンの半分程度しかありません。
確かにいきなり細部まで突き詰める学習は余計な混乱を招く恐れがあり、「まずはしっかり全体像を掴む」という観点に立つのであればこの参考書は有効かもしれません。
ただ本試験対策となるとこれ一冊では難しく、後々他の参考書や法令の原文等を調べる必要が出てくるでしょう。

問題集

問題集は本によって収録内容が異なりますので、順位付けは行いません。
(ただ、おすすめのものから順番に記してはいます。)

■通関士試験問題・解説集 日本関税協会編
2017年度版
まず最初に、申告書問題は直近過去3年分の本試験問題のみの収録です。
しかし申告書以外(語群選択式、複数選択式・択一式、計算問題、分類問題)の問題収録数は、市販されている問題集の中では群を抜いています。
解説は、全ての問題についてその根拠となる条文が要約されることなく掲載されていますので、否が応でも理解させられることになります。
過去10年分の問題の洪水を浴びることとなるため、きっちり最後までやり切れば抜群の威力を発揮する問題集だと思います。

■どこでもできる通関士選択式徹底対策 片山立志著
2017年度版
語群選択式(穴埋め問題)に特化した問題集です。
穴埋め問題なので解答は法令の条文になるわけですが、本書では相関関係を表した図解が多く掲載されており、イメージで学習できるような工夫がなされています。
丸覚えが苦手な人でも最後まで完遂しやすいのではないでしょうか。
そして何よりこの本の特徴はポケットサイズであるということです。
本当にポケットに入れるのは難しいかもしれませんが、カバンにいれて邪魔にならないのは本書だけ。
通勤・通学時間や昼食時間等のスキマ時間をフルに活用することができます。

■通関士過去問スピードマスター TAC通関士講座著
2017年度版
10年分の過去問題を分析。
複数選択式・択一式で出題される問題文を羅列し○×で応えさせる形式、これが本の約半分を占めます。
関税協会の問題集でも採用されている形式で、問題をシャワーのように浴びるという点で非常に有効なのですが、問題の収録数は関税協会のものと比べると格段に少ないです。
解説は可もなく不可もなく、一般的といったところ。
あとは直近1年分の本試験問題、語群選択式問題、輸出入申告書問題が収録されていますが、語群選択式の収録数があまりにも少なすぎるのが残念です。

■通関士試験テーマ別問題集 片山立志著
2017年度版
全ての出題形式の問題(語群選択式、複数選択式・択一式、計算問題、分類問題、申告書問題)をまんべんなく収録した問題集です。
突っ込んだ学習には向いていないという印象ですが、学習した内容の総点検・整理という面では有用な問題集と言えると思います。
尚、巻末には「分類カード」なるものが収録されており、切り取ってポケットなどに入れておくことができるようになっています。
少し空いた時間などにすぐ学習できるよう、正に片山氏ならではの配慮が盛り込まれた問題集です。

■通関士過去問題集 ヒューマンアカデミー著
2017年度版
本の約3分の1がの計算問題と申告書問題になっていますので、こちらを重点的に学習したい方向けの問題集だと言えます。
語群選択式、複数選択式・択一式に関しては、「過去出題の重複問題を統合」しているせいか、本の分厚さの割には収録数に物足りなさを感じます。
参考書があそこまで細部を網羅するのなら、問題集もそれに見合った内容にしても良かったのではないかと思います。

■通関士試験ゼロからの申告書 日本関税協会編
輸出入申告書のみを取り上げた問題集。
申告書類作成問題におけるルール(法則)について段階を経て解説されますので、訳が分からず手を付けられないという方にとっては重宝する問題集です。
そこまで困っていないという方は過去問題で十分であり、この問題集を別途購入する必要はないと考えます。

■通関士試験補習シリーズ計算問題ドリル 日本関税協会編
2017年度版
計算問題(課税価格、修正申告額、更正請求額、延滞税額、加算税額等)に特化した問題集です。
連続して計算問題だけに取り組めるので、ここを重点的に鍛えたいという方には有用な問題集だと思います。
解説は至って淡白な印象を受けますが、元々計算問題は関税法、関税定率法に定められる基本事項を理解しておくことが前提となりますので、妥当な解説だと言えるでしょう。

■通関士試験補習シリーズ関税評価ドリル 日本関税協会編
2017年度版
課税価格への加算・非加算要素についての問題を○×形式で羅列した問題集です。
この問題集の内容がそのまま本試験で出題されることは少ないかもしれませんが、輸入申告書問題、又は課税価格の計算問題を解く上で理解しておくべき概念が詰め込まれています。
近年の通関実務の本試験問題に対処しきれていない方は、一度本書で基本概念のバルクアップを図るのも良いかもしれません。

■通関士試験補習シリーズ通関手続ドリル 日本関税協会編
2017年度版
「輸出入通関」に関わる問題ばかりを集めた問題集です。
配点が全体の30%を占めているという事実から、これを強化すべくこの問題集を出版したらしいです。
もちろん他のどの問題集でも収録されている項目ですが、関税法・通関実務の双方の科目で様々な切り口から出題される項目でもありますので、一度まとめて(横断的に)勉強したいと考える方には有用な問題集となるでしょう。


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